ミクロの扉 埼玉大学教育学部金子研究室
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ムジナモは珍しい水生の食虫植物です。埼玉県羽生市宝蔵寺沼はムジナモの国内最後の自生地として国の天然記念物に指定されていますが、長いあいだ野生での生育が困難な状況が続きました。私たちの研究室ではムジナモが生育することのできる環境の調査・研究を続けてきました。多様な水生植物や動物、微生物が相互に関わりながらバランスよく生育できる環境を目指すことで、ムジナモも生育し続けることができるようになりました。およそ50年ぶりに、宝蔵寺沼で越冬して増殖したムジナモの開花も見られました。

ムジナモの茎には車輪のような輪生葉が連なっています。輪生葉の先端にある二枚貝のような形の捕虫葉が獲物を捕える運動は、植物の動きの中では最速といわれています。ムジナモの捕獲運動や消化・吸収のしくみをはじめとして、身の回りの様々な植物の不思議な生命現象を、先端的な顕微鏡観察法を用いてミクロの視点から解明することも目指しています。

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2015.08.18 ホームページ開設


宝蔵寺沼ムジナモ調査の様子