REPORT

2022.11.25(金)更新

【報告】第6回彩の国女性研究者ネットワークシンポジウム」を開催しました

11月18日(金)、「第6回彩の国女性研究者ネットワークシンポジウム」を、オンラインにて開催しました。今年度は、「地域協働による研究者・技術者の育成とダイバーシティ研究環境の持続にむけて」をテーマに、本学教職員・学生を始め、彩の国女性研究者ネットワーク参画機関の方々、他大学、民間企業・公的機関の方々等、156名の方が参加されました。

坂井貴文学長による開会挨拶の後、大野元裕埼玉県知事からのメッセージ(司会者による代読)、令和4年度学長特別賞(みずき賞)受賞者である津田佐知子准教授によるスピーチをいただきました。また、田代美江子副学長(ダイバーシティ推進・キャンパス環境改善担当)から、本シンポジウムが、2017年度文部科学省科学技術人材育成費補助事業ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(特色型)の事業に採択され、最終年度となる総括シンポジウムとなったこと、また、彩の国女性研究者ネットワークの趣旨について説明がなされました。

特別講演では、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)プログラム主管(プログラムオフィサー)の山村康子氏にご登壇いただき、「「D&I」から「DE&I」へ」との題でお話いただきました。女性の活躍推進へ向けた日本社会の制度や現状をご説明いただき、組織の持続的な活性化を図るための経営戦略が、ダイバーシティ&インクルージョンからダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンへと発展していることが紹介されました。(Diversity(多様性)、Inclusion(包括性)、Equity(公平性))また、「DE&I」を進める上での障害として、アンコンシャスバイアスが知られており、自覚が難しいことから、まずはアンコンシャスバイアスを認識し、対処していくことが重要であるとの話がありました。近年米国では、「DE&I」にBelonging(帰属意識)を追加した、DEIBという新たな経営戦略が広がりを見せているとの紹介もありました。

 

パネルディスカッションでは、「若手研究者の育成」について、大正製薬株式会社研究総務部人事労務グループ大澤浩一氏、ボッシュ株式会社パワートレインソリューション事業部 工場品質保証部門 東松山工場品質保証部 1グループ マネージャー 市村真一氏、学校法人埼玉医科大学 地域医学推進センター教授 柴崎智美氏、本学大学院理工学研究科 前山光明教授 にご登壇いただき、各機関の取り組みをご紹介いただきました。また、「ライフイベントと研究の両立支援」について、株式会社 井口一世 未来システム部 主任 小野由樹氏、株式会社オリジン 間々田工場総務課 課長 落合ひとみ氏、公立大学法人 埼玉県立大学看護学科 准教授 山口乃生子氏、本学教育学部 重川純子教授 にご登壇いただき、ご自身の経験を踏まえた各機関の状況をご紹介いただきました。

シンポジウム終了後のアンケートでは、「埼玉大学のダイバーシティ環境、ネットワークの連携についてとてもよく理解できた」、「普段聞けないような、さまざまな企業の方や教授の方の話を聞くことができ、良い学びとなった」、「実際に色々な所で意識が変わりつつあるということを感じ、自分が働きはじめたときに希望の持てるものとなった」などの感想が寄せられました。

本シンポジウム開催にあたり、彩の国女性研究者ネットワークの各機関の研究者・技術者の方々にご協力いただきました。

ご参加いただきました皆様、ご協力をいただきました皆様、誠にありがとうございました。

 

パネルディスカッションの様子((写真上段・左から)市村氏、山村氏、山口氏、(写真中段・左から)大澤氏、落合氏、前山氏、(写真下段・左から)小野氏、柴崎氏、重川氏