Last Modified : 2024年7月21日 (日) 11:45 am


ひらめき☆ときめきサイエンス

虹色に輝く宝石を作ってみよう


平成28年7月23日(土),30日(土)の両日に 独立行政法人日本学術振興会ひらめき☆ときめきサイエンス」として「虹色に輝く宝石を作ってみよう2016」を実施します。

 日本学術振興会のホームページから7月1日(金)まで参加募集を行ったところ、7月23日の参加希望者数129名,7月30日の参加希望者数94名,両日あわせて述べ223名からの参加希望のご連絡を頂きました。実験室収容人数の問題ならびに安全の観点から、抽選にて参加者を決定させていただきました。参加希望者を出していただいた全ての皆様には、7月2日にメールにてご連絡差し上げましたのでご確認ください。

 「@ezweb.ne.jp」を登録メールアドレスにしてある方は、tokimeki@env.saitama-u.ac.jpからのメールを確認してください。基本、全ての方にメールは送信済みです。


 平成27年度、科学研究費補助金のアウトリーチの一環として、独立行政法人日本学術振興会ひらめき☆ときめきサイエンス」として「虹色に輝く宝石を作ってみよう」というタイトルで小・中学生を対象とした催し物を開催しました。
 6月1日より7月3日まで日本学術振興会のホームページにて募集を行ったところ、定員をはるかに超える126名のご応募がありました。皆様からのご連絡、誠に有り難うございました。また、多くの参加希望者が参加できない状況になってしまったことを心よりお詫び申し上げます。


 “宝石”という言葉には、誰でもときめきを覚えます。より光り輝く宝石を作り出すために科学が発展し、その中でさまざまな発見があり、今の最先端科学につながっています。虹色に輝く宝石づくりを体験し、より大きく、より美しい宝石を作るためには何が必要かを考えながら、宝石を構成する原子の並び方,最新科学,将来のエネルギー技術に触れてみましょう。

 本プログラムでは原則小学校5,6年生ならびに中学生を対象としており、参加費は無料です。夏休みの自由研究として自分で作った宝石は標本化して持ち帰って観察してみましょう。

 参加希望小学生については、保護者の方もご一緒に参加して頂きますようお願い申し上げます。

Bi01
Bi(ビスマス)を使った虹色宝石の作製例



 7月25日(土)に「虹色に輝く宝石を作ってみよう」を実施しました。当日は事故などもなく、無事に終えることが出来ました。関係各所の皆様のご協力に感謝致します。
 当日は予定していた25名全員参加+同伴者26名の参加がありました。

さあ、9時40分から参加受付開始です。


皆さん、緊張の面持ちで10時を待ちます。


さあ、始まりました。まずはスタッフ紹介です。


一日のスケジュールは結構ハードです。


「こんなのができます」といっても皆さん、半信半疑でした。


ひらめき☆ときめきサイエンス推進員の横山先生(日本学術振興会・東大)からの「科研費」説明です。
文部科学省研究振興局・学術調査官の長谷川の出番は無しです。


集中力が落ちてきたので、いきなりクッキータイムと自己紹介です。
いろいろパックっています。


そろそろ講義に移りましょう。でも、小中学生向けです。
が、40歳あたりの人はいろいろな小ネタに気づいたはずです。


キャンパスツアーで埼玉大学科学分析支援センターに移動です。
当日はすごーく暑かった。参加者・同伴者の皆様、申し訳ありませんでした。

科学分析支援センターにある大型装置の見学です。
当日は科学分析支援センターのスタッフの皆様にご協力いただき、誠にありがとうございました。
この装置は、結晶の並び方が分かるX線分析装置で、その内容について熱く語ってくださいました。


原子一個一個が観察できる背の高い透過型電子顕微鏡(通称、TEM)です。
ピカチュウ2匹分のエネルギーで加速します。


材料の表面観察に用いられる電子顕微鏡(通称、SEM)です。


昼食をはさんで、実験の開始です。が、まずは実験説明から。
関係ありませんが、スプーン曲げ、してみました。


実験室入室のための安全のルール説明です。


皆さん、着替え終わりました。参加者全員ピンセット使ったことがあるとのこと。
ある意味びっくりでした。


さあ、実験室で実験開始です。実験室内、暑い、すみません。


小学生に大人気の放射温度計。そちらに興味があるなんて...。


3箇所に別れて実験です。


液体ビスマスの中から結晶を取り出します。


こんなのが出来ました。


個人的に、水色と黄色の組み合わせが好きです。


5cmを超えるような大きなものもできました!
これには予想外で、歓声が沸きました。

一人一人修了証を渡して、終了です。
皆さん、お疲れ様でした。


昨年度実施後にいただいた参加者(小・中学生)からの意見・感想など

人工のビスマスは、温度や置いている時間によって色が変わることがわかりました。説明がわかりやすかったです。また、来たいです。
今回は初めて参加して、面白かった。いいのができて良かった。
宝石と聞いたけど、宝石は、ダイヤモンド、エメラルド、ルビー、サファイヤ、そのような物であると思っていたが、このような物(今回のビスマスのような)もあると知れて良かった。
宝石がきれいだった。(略)作り方が簡単だった。白衣が本格的だった。保護メガネも本格的だった。
楽しかったです。自分もこういうことについて研究してみたいと思いました。ありがとうございました!
ビスマスで納得できるようなものが作れたので良かったと思った。できればもう少し大きいものが作りたかった。
今日はとても楽しかった。いろいろな事を学べて良かったと思います。こういう事がまたあったら応募したいです。
本当に楽しかったです。あまり上手に出来なかったけれど・・・(笑)。理科は本当に大好き(※但し点は取れない)なので、また参加したいです。今日は本当に丁寧な説明をして下さりありがとうございます。質問も答えていただきました(変な質問にもきちんと答えて下さり有難うございます)
最初は親からタイトルを聞いた時、宝石なんて作れるわけないでしょと思ったけど作れて楽しかったです。
今日のビスマス作りはとても面白かったです。特に水色のビスマスを作るのが難しかったので、とても工夫して虹色のビスマスを作りたいなと思いました。
ビスマスという珍しい金属を使って実験でき、とても貴重な体験ができました。(略)ありがとうございました。
いろいろできるまで、宝石の定義でしっかりと知ることができました。とても楽しかったです。またやりたいです。
宝石について、固めて取るところが難しかった。結晶を持って帰る数を増やして欲しい。
大きなのができたときに面白かった。できればもう少したくさん持ち帰りたかったです。
(略)内容としては、宝石が生活上においてエネルギーとしても使われていることに驚き、また様々な表情を見せるビスマスの結晶にも面白さを覚えました。またこの大学で開催されるひらめき☆ときめきサイエンスに参加したいと思いました。
今回「虹色に輝く宝石を作ってみよう」をやって、とても説明がわかりやすくて良かったです。またあったらやりたいです。めっちゃたのしかったです。
はじめて参加しましたが、とても楽しかったです。宝石を作ったのは初めてなので、良い経験になりました。また参加できたら、参加したいです。

昨年の結果を受け、今回は持ち帰れる宝石の数を増やします!


最近のできばえ

初めに作っていた小さな結晶

思ったより小さいのは簡単

 

いろいろ並べてみる

やはり大きいのは迫力あるが
iPhone6の接写撮影には少し無理がある

 
03

結構大きいのができる

虹色にするため少し一工夫

 
04

色の調整中

光の当て方でも違ってくる

 
05

樹脂でのパッケージ化も挑戦

これなら存在感ある

ホットプレートを使って
2時間で固化させます

しかし、屈折率の関係で色が抜ける
でも重く、存在感有り

 
06

並べてみる

樹脂中の気泡も
温度制御で抜けることが
分かってきた

光の屈折率についても
パッケージ時に重要

チョコレート型がベスト

 
07

大きいものはそこそこ大きい

やはりデジカメの接写モードはきれい

  08

プラスチックケースに入れてみる

iPhoneの接写は厳しい

このケースの方が見栄えがするのだが、
児童曰く「軽い」らしい

 
09

色の制御もやってみる

 
10

完全な金色もできる

金塊って言い張れる?

 
11

色を混ぜてみる

 
12

よくある階段状の結晶

 
13
     
     

 


主催:01国立大学法人 埼玉大学,02独立行政法人 日本学術振興会
共催:03埼玉県
後援:04さいたま市教育委員会


何か質問がありましたら、tokimeki@env.saitama-u.ac.jpまでご連絡ください。


Last Modified : 2024年7月21日 (日) 11:45 am

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独り言
 2013〜2015年にかけて、文部科学省研究振興局の学術調査官として科研費全般ならびに新学術領域研究のサポートをしてきて、研究会のスーパースターである領域代表に「科研費の成果を国民に知らせるためのアウトリーチをお願いします」といってきました。翻ってみると、私自身お願いするだけで何もやっていないことに気づきました。そんなことも有り、研究で使っている材料,ビスマスを使って何か科学の興味が湧くようなことをやってみようと考えたところ、「ああ、Biは骸晶で、一昔前は宝石っぽく扱われていたなぁ」ということを思い出しました。比較的融点も低く、再結晶化が可能で、また空気中で結晶化する際に酸化膜を形成することで、その厚みによって虹色になることを思い出し、ひらめき☆ときめきサイエンスのテーマとして相応しいのでは無いかと思い、アウトリーチ活動の一環として始めました。特に平成27年度は、科研費基盤研究B採択や日独先端科学シンポジウムの参加も決まっており、それなりの方向で汗をかかないと。
 再結晶化のコツや、樹脂中へのパッケージ化など、いろいろノウハウも分かってきました。大学祭などの役回り時にデモとしてやってもいいかも。