「働き始めて知る埼玉大学がたくさんあって驚きました」
 学長室 西田

「私の仕事」

現在は「学長室」という戦略企画室と秘書課がひとつになってできた部署におり、学長執務室の隣の部屋で大学の戦略の策定等に関わりながら役員のサポートをしています。と、いうとすごく大げさに聞こえますが、仕事に対する姿勢はどこの部署でも変わらず、責任感も同じものだと思っています。学長室で一番緊張した仕事は、卒業式の証書受渡のために大宮ソニックシティのステージに立ったことです。あのときは胃が痛かったなぁ…。

また、仕事をする上で心がけていることは「働く雰囲気を良くすること」です。いろいろな部署で仕事をしてきましたが、やはり結局は「何をやるか」ではなく「誰とやるか」「どんな雰囲気か」だと感じているので、雰囲気をとても大事にしています。それは学生時代の議論が進まずに空気が重くなったゼミの時間や、ブラックの一歩手前だったアルバイトでも学んだことですね。

また、非常に働きやすい職場で、繁忙期を除けば休暇も取りやすく、運転免許も働きながら3年前に取得しました。今年の夏休みはなんと土日を含めると6日間あり、(さらに自由な日にとれる夏季休暇も3日ありました!)大学の時の友人と京都・奈良に旅行に行きました。卒業して地方に戻っている友人も多いので、ここ数年この旅行は恒例になっています。国内だけでなく海外旅行をする人も多いです。夏休み明けはおみやげをいっぱいもらえるので、見ているだけで旅行に行った気分になれます(笑)

「これまでの歩み」

これまでの平凡な私の人生の中で、一番悩んだのは大学選択です。最後まで悩んだのは、「自分が勉強したい」埼玉大学教育学部と「将来就職に有利かもしれない」資格が取れる都内にある某私大でした。結局友人が当たり前のように言った「自分の勉強したいことのために大学は行くものじゃないの?」という言葉に背中を押されて教育学部に進学することにしました。多分私大に行っていたら、資格のために興味のない授業を受けたり実習に行ったり、大変だけど得られるものは今ほど多くはなかったのではないかと思います。

また、結果的に「母校で働きたい」という気持ちで埼玉大学に採用していただいたので、非常に感謝して働いている…つもりです。

採用されてからは教養学部学務係、経理課、人事課と経験させていただきました。どの部署でももちろんたくさんつらいこともありましたが、とても楽しくお仕事させていただき、周りの方々に感謝しています。現在の部署は事務職というより企画力が求められることがあり、これまでに携わってきた業務とはかなり毛色が違っていて、また一歩成長できているような気がします。色々な業務に取り組むことで違った目線で一つの業務が見られるので、それが面白いです。

幸いなことに様々な部署を経験させてもらったので、今の課題は「自分がどの業務に向いているか」「どの業務に携わることで大学を良くしていきたいか」を見つけることですね。

「後輩へのメッセージ」

私が在学していたのは、教員免許を取得しなくても卒業できる課程だったので(今はありません)、進学してからも「将来役に立ちそうな」免許を取得しようか悩みました。結局教員になる自信がなかったので実習には行きませんでしたが、免許に関する科目は楽しかったです。今はある意味教育に携わることができているし、教員をしている友人や先輩がたくさんいて、会うと学校の話をしてくれるのが非常に興味深いです。(最近驚いたのは、今の小学生が袴で卒業式に出ることです!)

大学を決めるとき、「将来役に立つから」「就職に有利だから」という理由で選んでいる人もいると思います。でも、興味がない授業ばかり受けるのは自分も教える側もつらいです。「自分が勉強したい、興味がある」そんな学問を勉強できる大学を選べれば、より楽しい大学生活を送れるのではないでしょうか。もちろん、何を勉強して良いかわからない人にとっては、大学がそれを見つける場であって欲しいとも思います。

また、基本的に学生時代は昼夜逆転の生活を送っていたので、もっときちんと授業を受けておけば良かったという後悔もあります。私は基本的に狭く深い学生時代を過ごしたので、働き始めて知る埼玉大学がたくさんあって驚きました。今学生のあなたも、もっと視野を広げてみれば、数多く発見があるかもしれませんよ。

ちなみに、働き出すと不思議なもので、ちゃんと早寝早起きができるので安心してください(笑)