【報告】FD・SD研修 意識啓発セミナー「米国の学生支援の今―多様な学生を受け入れるために何が必要とされるのか―」を開催しました。
米国ジョージ・メイソン大学 School of Integrative Studies准教授の山中葵氏を講師にお招きし、FD・SD研修 意識啓発セミナー「米国の学生支援の今―多様な学生を受け入れるために何が必要とされるのか―」を2026年7月13日に開催しました。
本学に限らず、日本の多くの大学では、さまざまな理由から学業上・大学生活上の困難を抱える学生への支援をいかに充実させるかが重要な課題となっています。一方、米国の大学では、日本に先駆けて学生支援体制の整備が進められてきました。その大きな特徴の一つとして、学生支援を担う専門職(Student Affairs Professionals)が確立されていることが挙げられます。本講演では、ジョージ・メイソン大学において学生支援に長年携わってこられた山中氏に、ご自身の経験を踏まえながら、米国における学生支援の歴史や現在の動向についてご紹介いただきました。
講演の冒頭では、大学と学生との関係性の変化に伴い、米国の学生支援のあり方がどのように発展してきたのかについて、歴史的な視点から解説いただきました。また、今日では「学生支援はサービスではなく、教育そのものである」という考え方が広く共有されていることも紹介されました。この視点は、本学で学生と関わる教員だけでなく、職員にとっても、自らの業務を教育活動の一環として捉え直す貴重な機会となりました。
さらに、学生支援職の専門性を支える団体として、NASPA(National Association of Student Personnel Administrators)やACPA(American College Personnel Association)が紹介されました。特にACPAについては、学生を支援するだけでなく、「大学という組織そのものが公平で包摂的な環境となっているかを問い続ける役割」を重視していることが説明され、学生支援が大学の理念や存在意義と深く結び付いていることを改めて認識する機会となりました。
また、学生の成長を支える理論としてSelf-AuthorshipやMatteringについてもご紹介いただき、それらを実践するための組織体制や支援のあり方についても理解を深めることができました。
参加者からは、「大学の役割や学生・教職員による共創という視点が非常に興味深く、多くの気づきを得ることができました。学生支援は“サービス”ではないという考え方を忘れずにいたいと思います」「『学生支援はサービスではなく教育である』という言葉が印象に残りました。一人ひとりの人生に関わる尊い仕事であることを忘れず、これからも学生と向き合っていきたいと思います」「『日常業務を教育的瞬間に変える』という言葉が心に残りました。日々の業務の中で実践していきたいと思います」といった感想が寄せられ、本セミナーが学生支援の意義を改めて考える貴重な機会となったことがうかがえました。


