埼玉大学

ダイバーシティ推進センターCenter for Gender, Diversity and Inclusion

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オンラインセミナー「能登半島地震から半年 被災地の現状はいま ジェンダー視点からの報告」を実施しました

NEWS

開催日時:7月22日(月)17:00~18:30

開催方法:オンラインZoom

参加者:92名

講師:小山内世喜子さん

一般社団法人「男女共同参画地域みらいねっと」代表理事

男女共同参画地域みらいねっと
https://aomori-mirainet.com/

7月22日に、埼玉大学社会変革研究センターレジリエント社会部門・埼玉大学ダイバーシティ推進センター主催、協賛・自然災害研究協議会関東地区部会で、オンラインセミナー「能登半島地震から半年 被災地の現状はいま ジェンダー視点からの報告」を開催しました。

セミナーでは、本年1月に行った緊急オンラインセミナーに続き、ジェンダー視点を入れた防災教育の取組を全国で進めてきた一般社団法人「男女共同参画地域みらいねっと」代表で、1月以降、6度にわたり能登半島の被災地に行き、支援を継続している小山内世喜子さんからお話を伺いました。

小山内さんは、これまでの災害の教訓を踏まえ、「災害関連死0を目指す」こと、また、「誰一人とり残さない支援を行う」ことを念頭に活動を続けており、そうした点から、今回の能登半島でも、避難所の環境改善や、仮設住宅での孤立防止のための見守り活動などを続けてこられています。

セミナーでは、初期の避難所での支援活動の話、食事やトイレ、ごみ処理といった生活上の課題とその解決に向けて動かれた実践例、現在の寄り添い型の支援など、具体的な活動経験を現場の写真や多くのエピソードを交えてお話くださいました。

また、災害時に顕在化する問題は、平時にある課題に根があり、性別役割の固定化の問題を含め、平時から問題を解いていく必要があると強調されました。さらに、被災者の抱える課題に気づく力を持つことが必要であること、そのためにも、一人ひとりが、生活者の視点を持つことが重要だとの指摘がありました。

質疑応答では、将来、ジェンダー視点からの防災、災害復興に関わりたいと考えているという高校生から、今後、どのような学びをしていけばよいかについて質問があったほか、被災地でのジェンダー視点をもった支援のあり方をめぐる議論などがあり、終了時間ぎりぎりまでがやりとりが交わされました。

当日は、オンラインで、大学関係者のほか、自治体、災害ボランティア、NPO、市民団体、メディア、一般市民、高校生と幅広い方にご参加いただきました。

■アンケートから参加者の声の一部を抜粋して紹介します。

・具体的な活動やそこからの気付きなど具体的にお話しいただき大変勉強になりました。

・被災地では、「女性の身体的性差」による様々な困りごとが発生していると思われるが、「備えがあればリスク軽減できる」というお話を聞き、やはり日頃より、女性を含む多様な人々の視点を反映した防災・減災の体制づくりが必要である、と感じました。

・講演はもちろんのこと、質問にも丁寧にお返事下さりありがとうございました。災害とジェンダーというまだまだ研究している方々が少なく、情報が少ない中でのこのようなセミナーはとても貴重で学ぶことが沢山ありました。

・主にハード面での災害復旧を担当する部署に所属しておりますが、これまで復旧工事が終わるまでの避難生活の実情については聞く機会がなかったので、それを学ぶとても良い機会になりました。