Last Modified : 2024年7月21日 (日) 11:45 am


虹色に輝く宝石を作ってみよう2017



 “宝石”という言葉には、誰でもときめきを覚えます。より光り輝く宝石を作り出すために科学が発展し、その中でさまざまな発見があり、今の最先端科学につながっています。虹色に輝く宝石づくりを体験し、より大きく、より美しい宝石を作るためには何が必要かを考えながら、宝石を構成する原子の並び方,最新科学,将来のエネルギー技術に触れてみましょう。

 本プログラムでは原則小学校5,6年生ならびに中学生を対象としており、参加費は無料です。夏休みの自由研究として自分で作った宝石は標本化して持ち帰って観察してみましょう。

 参加希望小学生については、保護者の方もご一緒に参加して頂きますようお願い申し上げます。

2015年度の実施例, 2016年度の実施例

Bi01
Bi(ビスマス)を使った虹色宝石の作製例



 2017年7月22日に「虹色に輝く宝石を作ってみよう!2017」を実施しました。当日は事故などもなく、無事に終えることが出来ました。関係各所の皆様のご協力に感謝致します。

さあ、9時40分から参加受付開始です。


皆さん、緊張の面持ちで10時を待ちます。


さあ、始まりました。


皆さん、ちゃんと話をきいてくれます

いろいろな配布物があるので、チェックしていきます


やはり安全が第一です。


もちろん、科学研究費補助金(科研費)についても説明は怠りません

いきなりのクッキータイムでグループ内のメンバーのキャラクターを理解していきます


そして、講義も始まっていきます。


材料として用いるBi(ビスマス)はNh(ニホニウム)で有名になりました

キャンパスツアーで科学分析支援センターにある大型装置の見学です。
当日は科学分析支援センターのスタッフの皆様にご協力いただき、誠にありがとうございました。

キャンパスツアーは終わり、休憩・昼食となります。とにかく暑い

昼食をはさんで、まずは「確率」の話を勉強していきます


それは、持って帰れる宝石ケースの大きさが「ガラガラ」で決まるから。みんな真剣。

代表者が実践してみます。


さあ、皆さん実験室に移動する前に、安全のため着替えましょう

さあ、実験室で実験開始です。

目の前で、金属が溶けていきます

そして、冷やして再結晶化させます。

一方、講義室・控え室では、確率を考えている参加者も

その間にも実験は続いています。

こんなのができました

液体ビスマス表面から、結晶を取り出します

こんなのが出来ました。

顕微鏡で観察を行っていきます

いろいろ出来てきました

出来上がった宝石をケースに入れます。

自分の宝石を手にして、皆さんお疲れ様。グループ毎に

一人一人修了証の授与です。

スタッフの皆さん、お疲れ様でした、ご協力有り難うございました。


主催:01国立大学法人 埼玉大学,02独立行政法人 日本学術振興会
共催:03埼玉県


何か質問がありましたら、tokimeki@env.saitama-u.ac.jpまでご連絡ください。


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独り言
 2013〜2015年にかけて、文部科学省研究振興局の学術調査官として科研費全般ならびに新学術領域研究のサポートをしてきて、研究会のスーパースターである領域代表に「科研費の成果を国民に知らせるためのアウトリーチをお願いします」といってきました。翻ってみると、私自身お願いするだけで何もやっていないことに気づきました。そんなことも有り、研究で使っている材料,ビスマスを使って何か科学の興味が湧くようなことをやってみようと考えたところ、「ああ、Biは骸晶で、一昔前は宝石っぽく扱われていたなぁ」ということを思い出しました。比較的融点も低く、再結晶化が可能で、また空気中で結晶化する際に酸化膜を形成することで、その厚みによって虹色になることを思い出し、ひらめき☆ときめきサイエンスのテーマとして相応しいのでは無いかと思い、アウトリーチ活動の一環として始めました。
 これまでの経験上、参加希望者が多くなることが予想されていたので、主立った広報宣伝活動はしませんでしたが、多くの希望者から連絡を頂けました。その一方、物理的な問題や人材的な問題や安全上の観点から、1回あたり25名くらいが限界となっています。来年度以降も続けていく予定ですが、できるだけ多くの方に参加頂けますよう、何かしら策を考えないといけないなぁと感じています。
 日本学術振興会関係としては、平成30年度は日独先端科学シンポジウムにPGM主査として参加する予定だったり、7月の上旬に長谷川のMentorであるJ. P. Heremansを家理事のもとにお連れしたりと、何かと忙しい7月でした。