耐溶剤性フィラメントを導入しました (Raise N1用)

本プロジェクトでは依頼製作用の出力材料として、新たに耐溶剤性フィラメントを導入しました。

熱溶解積層法の3Dプリンター (UP box、N1)では、主にABS樹脂製のフィラメントが汎用材料として使われており、本プロジェクトにおいても依頼製作には主にABS樹脂を用いてきました。
一方、ABS樹脂は耐薬品性の面に課題があり、薬品に触れる可能性のある製作物の材料には適しておりません。
そこで、より幅広い依頼製作のご要望に応えられるよう、耐溶剤性フィラメントを導入することに致しました。

今回、導入を開始するにあたり、化学系の研究室で良く使用される3種類の薬品に関して、フィラメントの溶解性試験を実施しました。
耐溶剤性フィラメントで出力した試験片を、試験溶液 (汎用有機溶剤2種類と強酸性溶液1種類)に24時間浸漬し、洗浄・乾燥しました。
溶解性試験後、いずれの試験片においても重量変化と寸法変化は見られませんでした。
また、表面のべたつきや膨潤なども見られませんでした。

比較として、ABS樹脂で出力した試験片においても同様の試験を実施したところ、樹脂の溶解と寸法変化が観察されました。

耐溶剤性フィラメントを使用した依頼製作をご希望の方は、お気軽に本プロジェクトまでご連絡ください。

2018年10月01日