研究概要

糖鎖生物学 (Glycobiology) は、生体内での糖鎖(多糖類やタンパク質・脂質に結合したオリゴ糖など)のはたらきを理解する学問でです。私たちは特に、植物細胞壁の『糖鎖』を中心に研究を進めています。糖鎖は核酸やタンパク質と並ぶ主要な生体物質ですが、①基本単位である単糖の種類(D-グルコース、D-マンノースなど)が多い上に、②結合の種類(αやβ、1,3-結合、1,4-結合など)もあり、③タンパク質のような設計図もないため、厄介です。一方で、糖鎖は機能性が最近特に注目されており、構造改良による付加価値向上や増産が大きなインパクトを持っています。厄介である反面、面白い未解明現象が多く残っています。

植物細胞はその周りが細胞壁で囲まれています。成長途上の若い細胞では、セルロースに加えて、ペクチンやキシラン、グルコマンナンといった様々なた多糖類が合成・沈着し、分解されています。私たちの研究室では植物細胞壁の多糖類の合成酵素、修飾酵素、分解酵素ならびに多糖類の存在様式に影響する因子を同定することで、植物細胞壁多糖類や糖タンパク質糖鎖のダイナミックな制御の仕組みとその生理的役割の解明を目指しています。

お知らせ

2025日年4月1日
高橋助教が准教授に昇進し、生命適応科学研究室を立ち上げました。
2025日年4月1日
卒研生3名が研究室に加わりました。 メンバー
2025日年3月25日
学部4年生5名が卒業し、博士前期課程M2生4名が修了しました。
2024日年9月30日
博士後期課程の留学生が博士号を取得しました。

連絡先

〒338-8570
埼玉県さいたま市桜区下大久保255
TEL.048-858-3955
アクセス kotake@mail.saitama-u.ac.jp