理科教育学資料
理科教育学用語集
※この用語解説は、元院生の杉本美穂子氏を中心に作成されたものを研究室の皆で加筆・修正したものです。
使用にあたっては、文献にあたり、その意味を正しく学ぶことを望みます。
使用にあたっては、文献にあたり、その意味を正しく学ぶことを望みます。
用語 | 用語の簡単な解説・意味の近い語への言い換え |
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アイデンテティー | 自我同一性 |
アナロジー | 類推と類似の意味で用いられ、「類推」とは、2つの事柄がある意味において類似することから、一方からもう一方の事柄に他の要素に関してもあてはめて推論すること。 |
イメージ | 知覚情報に対する心的な表象。 |
運動技能 | パフォーマンスによる課題の遂行。 |
エスノグラフィー | 関与的な観察法とその記述法である。 |
エピソード | 特定の経験あるいは目撃した事実についての記憶。 |
MD(エム・ディー)法 | マーケティング・ディスカッション |
外的資源 | 人間外界に存在し、人間が問題解決や推論などの認知課題を実行する際、利用できる資源 |
概念的葛藤 | 既有の知識にはないような新しい情報が提供されると、驚きや疑問が生じる。 |
学校知 | 学校を中心に運営・維持されている知 |
コミットメント | 傾倒とかこだわりの状態を指す。 |
コンサマトリー | 興味あることを完成させようとする意志。 |
コンセプトマップ | 事物と事物、考え方と考え方、あるいは人と人との間に成り立つ関係についてどのように理解しているか探る手法。 |
コンテキスト | 文脈(状況) |
参与観察 | 調査者が状況にかかわりながら、クールに見つめること。 |
シニフィアン | 意味するところのもの(音・形) |
スキーマ | 個人を取り囲む世界の様々なことがらに関する体系的知識や考えのまとまり |
ストラテジー | 方略 |
ストリング | 記憶の要素。 分離されず、まとまった形で記憶されている記号やことば。 |
正統的周辺参加 | 学習とは、共同体の再生産、変容、変化のサイクルの中にあるとし、新米者は、正統的に、周辺から実践の共同に参加していくという考え |
宣言的知識 | 事実・概念に関する知識 |
先行オーガナイザー | 先行オーガナイザとは、「学習情報に先立って提示される情報であり、学習情報よりも一般的で、抽象的で、かつ包括的な情報」Ausubel & Robinson(1969) |
潜在的カリキュラム | 教師が言明することなく、黙示的に無意図的、無自覚的に生徒に伝達している 観念・規範・行動様式・態度 |
素朴概念 | ミスコンセプション、オルターナティブフレームワーク、プリコンセプション |
外化 | 内部で生じる認知過程を観察可能な形で表すこと (発話・図・モデル・文章など) |
知的技能 | 論理を用いた課題の遂行 |
チャンク化 | 記憶を「熟知した配置」としてひとまとまりにまとめること |
手続き的知識 | 操作あるいは手続きに関する知識。 |
手続き的知識 | 操作あるいは手続きに関する知識。 |
内言 | 話し手の心の中で発せられるスピーチのこと。 |
内省 | 自分自身の考え方で行為を意図的に吟味するプロセス |
日常知 | 日常生活の中で構成される知 |
橋渡し理論 | 観察情報から科学概念へと誘導される際の媒介となる理論。科学概念から、観察情報へ翻訳される(予測)際の媒介となる理論。 |
バズセッション | 小グループに分かれ、活発な自由討議を行った後、全員の討議にかける形式など |
パラダイム | 一般に認められた科学的業績で、一時期の間、専門家に対して問い方や答え方のモデルを与えるもの。 |
ピグマリオン効果 | 教師と児童・生徒の関係の中における教師期待効果。 |
プロセス・スキル | 探究の技能 |
プロトコル | 語源:人が、自分白身の知的営みについて語ること(語らせられたこと)交渉中の詳しいやりとりの記録 |
ミニ理論 | 子どもたちが1つの一貫した理論ではなく、多くの相矛盾する理論を保持していることに着目し、個人的構成体をミニ理論の集合体として捉えるクラックストンの考え。内容と適用可能な状況によって規定される。 |
命題 | 記憶の要素 。ことばの定義、ことばの間の関連性の記述。 |
メタ認知 | メタ認知 自分自身の認知過程に関する知識あるいは信念 |
メタファー | 何かをそのものと関係のある別の対象と関係づけて表現するはたらき、あるいは その表現価値判断の直接表現で、強い感じを表現したいときにいつも起こる。 例.イオンモデル・幼児の擬人的表現方法も含まれる。 |
メッシング・アバウト | 自由試行(ホーキンスのメッシング・アバウトからきているが、それは日本の自由試行と 全く同じではない。) |
メンタルモデル | 外界に実在する事物の代わりとして、心内に構成され、心的な操作の対象となる ものある対象について、人間が解釈し、抱いているところのもの。 |
モチベーション | 動機付け |
モデリング | 模倣 |
有能感 | 自分は、やろうと思えば出来るんだと言う気持ちのこと。効力感。 sence of self-efficacy |
ラベル | ことば |
リテラシー | 元来、「言語の読み書き能力」「識字」の意味 反対語は、「文盲」 |
ルーブリック | 尺度と記述語からなる評価基準の記述形式 |
参考となる文献
・重要用語300の基礎知識(明治図書)
・新しい科学史の見方(村上陽一郎)
・学習意欲の心理学(桜井茂男)
・キャワードから探るこれからの理科教育(東洋館)
・理科授業のストラテジー(堀哲夫)
・理科教育講座4・5巻(東洋館)
・子供の論理と科学の論理を結ぷ理科授業の条件(森本信也)
・プロトコル分析(海保樽之)
・教室のエスノグラフイー(志水宏吉)
・グラフィッウ認知心理学(森敏明)
・子どもが熱くなるもう一つの教室(佐伯)など