国際開発教育研究センター |
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大谷 琴恵(GY7期生・教養学部/後列右)
実施国:カンボジア
私はボランティアプラットホームが管理している、カンボジアのシェムリアップから車で約1時間離れたところにある小学校で、教師として2週間のインターンをしてきました。私は1日中パソコンと向き合う事務系よりも、直接子供たちと触れ合う教育系の実践的なことをしたいと思っていたので、このインターンを選びました。現地では月曜から土曜日まで、主に1.2年生の日本語と英語の授業を担当し、読み書きの補助や丸付けを行いました。なぜ日本語?と疑問に思うかもしれませんが、近年カンボジアは日本人観光客が多いため、将来の観光ガイド育成のために日本語教育にも力を入れているそうです。小学校には日本人が1人も存在せず、すべて現地の人々が指導をしていました。最初の1週間、参加者は私だけでしたし、毎朝5時に鶏の鳴き声で起床し、犬や牛と一緒に登下校して、蚊帳付きのベッドで寝るという、日本とはかけ離れた環境に正直戸惑いました。しかし、生徒や先生をはじめ、ホームステイ先の家族もとても優しく、どの食事も美味しかったため、すぐに慣れることができました。また、逆に参加者1人という状況を前向きにとらえ、積極的に行動した結果、生徒がすぐに私の名前を覚えてくれて仲良くなることができました。カンボジアと日本の教育を比較するとき、日本の教育のほうが優れていると想像する人は多いと思います。私もそうでした。しかし、日本では中学生で習う英語の文法事項を、カンボジアでは小学校3年生の時点で学習していました。さらに、小学校高学年になるとクメール語、日本語と英語の3か国語を話せる子がほとんどです。授業に対する態度は素晴らしく、みんなが自発的に手を挙げます。指さないと泣き出しそうになる子もいたほどです。1つの授業が75分と、日本より長いにもかかわらず、授業中に寝る子はいませんでした。私がインターンを通じて感じたことは、行動することの必要性です。カンボジアは私にとって初めての途上国でした。インターネットや本を用いて現地の情報を得ることはできます。しかしそれでは不完全で、実際に現地へ赴いて自分の目で確かめることがやはり大切です。高校生の頃から途上国へ行くことが1つの夢であった私にとって、今回の経験は非常に大きなものとなりました。見たこと、感じたこと、得たものすべてを無駄にせず、今後に活かしていきたいと思います。最後に、ボランティアプラットホームの皆様、小学校の先生方やこれまで支援してくださった埼玉大学教職員の皆様、そして私がやりたいことをいつも尊重して応援してくれる両親、本当にありがとうございました。
野本 香織(GY6期生・教育学部)
実施国:カンボジア
私は、大学3年の夏休み期間中の約2週間、カンボジアにおいて海外ボランティアに参加しました。滞在先は、カンボジアのカンポットという中心地から離れた静かな町でした。同ボランティアの活動予定は、主に現地の子供たちに衛生面の教育、英語教育、施設建設の手伝い、マングローブ植林をすることでした。しかし、現地に行ってみると日本の提携会社と現地のNGOスタッフの連携不足により、活動内容の大幅な変更やトラブルが相次ぎました。国際ボランティアであるため、スペインや韓国、日本から学生が集まっていたのですが、上記の状況によりメンバーの不安や不満が募ってしまいました。現地のボランティアスタッフの方々は、非常に接しやすく、メンバーの仲を深めるためのアクティビティーを多く企画してくれました。次第に、メンバー同士が一生懸命英語を用いて自分の言いたいことを言えるようになりました。現地での急な変更に対して、臨機応変に対応することができたのは、アメリカ留学があったからこそだと思います。いかに時間を有意義に使うかを常に考え、メンバーに提案し、積極的にコミュニケーションを図ることができました。実際に現地において力を入れて取り組んだ活動は、マングローブ植林です。カンポットではマングローブが多く育っており、このため漁業が盛んに行われています。現地の住民の方々へのインタビューの結果、漁業は同地域にとって、大きな収入源であり住民の生活の根幹を成していると知ることができました。私たちは、マングローブの栽培やマングローブを保護する活動を行いました。具体的には、肥沃な土で育っているマングローブの種を収穫し、支えを付けたマングローブを川へ植林しました。この約2週間のカンボジアにおけるボランティアを通して、ボランティアビジネスの課題点を学ぶ良い機会になったと思います。また、様々な国の人々の考えや価値観の違いを受け入れ、一つの目標に向かって協働することの難しさと喜びを改めて感じることが出来ました。今後、このボランティア経験を活かし、臨機応変に物事に取り組み、周りを巻き込んでいくことができるよう様々なことに挑戦します。