Center for Research and Training on International Development

国際開発教育研究センター      

インターンシップ体験記


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塚田 咲子 (GY6期生・教育学部/左)
実施国:インド

私は2016年9月に三週間、インドのデリーにあるJICA事務所にてインターンシップを行いました。インドに着いた直後は、ホテルへたどり着くのも一苦労、外を一人で歩ける気がしない、事前準備もままならないという頼りない状態でした。しかし、私の興味があったジェンダー分野を中心に、三つの調査を行うことができました。まず、日本の援助で生まれたデリーメトロの女性専用車の状態について利用者30名の老若男女にインタビューを行いました。そこで得た情報をまとめて日本人観光客向けにパンフレットを作成しました。また、メトロだけでなくバスの状況も、バス安全課の方に電話で予約を取ってインタビューを行い、実際にシステムが機能しているかどうかの現地調査を行いました。二つ目の調査は、デリーにある二箇所のインターナショナルスクールで、青年海外協力隊の方が行っている日本語教育の見学・サポートです。Bluebells School Internationalという学校では、学校の屋上にある小屋で一泊させていただき、青年海外協力隊の方とお食事をしてお話するなど、このインターンシップだからこそできる経験をさせていただきました。三つ目は、公衆トイレの調査です。デリーの街にある公衆トイレを調査し、どのくらいの人が使っており、安全・衛生面で問題があるとしたらどんな問題か、何が必要なのかを、メトロの駅内にあるトイレと比較し、調べました。三週間という短い期間ではありましたが、時間を精一杯使い、様々な人や場所と出会うことができたと感じています。何も知らない状態であることは当たり前なのだから。と、私が考えていることを様々な人に話し、アドバイスをいただきました。すると、「じゃあこの場所に行ってみたらどうか。」「こんな人を知っているよ。」といった言葉を多くいただき、調査が網の目のように広がっていきました。アンテナを張り続けることの大切さと楽しさを感じ、インドでの調査の奥深さと難しさ、だからこそもっと知りたくなるインドという国の魅力を感じることのできたインターンシップとなりました。








  












大谷 琴恵(GY7期生・教養学部/後列右)

実施国:カンボジア

私はボランティアプラットホームが管理している、カンボジアのシェムリアップから車で約1時間離れたところにある小学校で、教師として2週間のインターンをしてきました。私は1日中パソコンと向き合う事務系よりも、直接子供たちと触れ合う教育系の実践的なことをしたいと思っていたので、このインターンを選びました。現地では月曜から土曜日まで、主に1.2年生の日本語と英語の授業を担当し、読み書きの補助や丸付けを行いました。なぜ日本語?と疑問に思うかもしれませんが、近年カンボジアは日本人観光客が多いため、将来の観光ガイド育成のために日本語教育にも力を入れているそうです。小学校には日本人が1人も存在せず、すべて現地の人々が指導をしていました。最初の1週間、参加者は私だけでしたし、毎朝5時に鶏の鳴き声で起床し、犬や牛と一緒に登下校して、蚊帳付きのベッドで寝るという、日本とはかけ離れた環境に正直戸惑いました。しかし、生徒や先生をはじめ、ホームステイ先の家族もとても優しく、どの食事も美味しかったため、すぐに慣れることができました。また、逆に参加者1人という状況を前向きにとらえ、積極的に行動した結果、生徒がすぐに私の名前を覚えてくれて仲良くなることができました。カンボジアと日本の教育を比較するとき、日本の教育のほうが優れていると想像する人は多いと思います。私もそうでした。しかし、日本では中学生で習う英語の文法事項を、カンボジアでは小学校3年生の時点で学習していました。さらに、小学校高学年になるとクメール語、日本語と英語の3か国語を話せる子がほとんどです。授業に対する態度は素晴らしく、みんなが自発的に手を挙げます。指さないと泣き出しそうになる子もいたほどです。1つの授業が75分と、日本より長いにもかかわらず、授業中に寝る子はいませんでした。私がインターンを通じて感じたことは、行動することの必要性です。カンボジアは私にとって初めての途上国でした。インターネットや本を用いて現地の情報を得ることはできます。しかしそれでは不完全で、実際に現地へ赴いて自分の目で確かめることがやはり大切です。高校生の頃から途上国へ行くことが1つの夢であった私にとって、今回の経験は非常に大きなものとなりました。見たこと、感じたこと、得たものすべてを無駄にせず、今後に活かしていきたいと思います。最後に、ボランティアプラットホームの皆様、小学校の先生方やこれまで支援してくださった埼玉大学教職員の皆様、そして私がやりたいことをいつも尊重して応援してくれる両親、本当にありがとうございました。



田中 雅美 (GY7期生・工学部・環境共生学科/中央)
実施国:フィリピン

私は埼玉県に本社を置くカネパッケージ株式会社さんのフィリピンのセブにある支社の一つKPGroup Philippines Inc. Center for Mangrove Research で3週間のインターンシップをさせていただきました。カネパッケージさんはCSR活動として地域の人々と協力してマングローブの植林と調査を行っており私がインターンシップをさせていただいたのはその活動の中でマングローブに関する活動を行う部署です。私は環境に関わるインターンシップをしたいと考えていたので、カネパッケージさんのCSR活動に興味を持ちました。運良く大学の先生の紹介から担当の方の連絡先をいただけたので直接連絡をしたところ受け入れていただくことができました。今回のインターンシップではマングローブの植林や普段行われている成長率の調査などを体験させていただきました。台風の防波堤や地元の人々にとって漁場となるマングローブを保全するためにどのようにして地元の人々をマングローブの保全・管理に巻き込んでいくかなどを学ぶことができました。またカネパッケージさんのCSR活動の一貫として寄付された学校や海水淡水化装置の見学などもさせていただきました。3,4歳から英語を学びテストの点数が芳しくないと進級できないこと、都市から離れた島で飲み水が不足することがあるという日本とは異なる現実に考えさせられることが多くありました。インターン先で出会った方々は皆優しく、お国柄なのかいつもジョークを言って場を和ませてくれる素敵な方々でした。セブでのインターンシップ後は飛行機でマニラに移動しアジア開発銀行(ADB)を訪問しEnvironment and Safeguard DivisionのDirecterさんにインタビューをさせていただきADBの環境問題に関する政策について伺うことができました。国際機関を訪れてみると緊張するばかりで思っていたことを自分の拙い英語力で上手く伝えられない部分もありましたが、他の学生ができない体験をすることのできたインターンシップになったのではと感じています。これからはマングローブの活動で得た知識や国際機関を訪れ世界で活躍する方にインタビューをしたという自信を胸に自分がより成長できる大学生活を送ってまいります。最後に、初めて訪れた国で3週間という短い時間でしたが他の学生ができないような貴重な体験を多くできたこと、このインターンシップを通じてお世話になりました皆様に心より厚く御礼申し上げます。
  







  












野本 香織(GY6期生・教育学部)

実施国:カンボジア

私は、大学3年の夏休み期間中の約2週間、カンボジアにおいて海外ボランティアに参加しました。滞在先は、カンボジアのカンポットという中心地から離れた静かな町でした。同ボランティアの活動予定は、主に現地の子供たちに衛生面の教育、英語教育、施設建設の手伝い、マングローブ植林をすることでした。しかし、現地に行ってみると日本の提携会社と現地のNGOスタッフの連携不足により、活動内容の大幅な変更やトラブルが相次ぎました。国際ボランティアであるため、スペインや韓国、日本から学生が集まっていたのですが、上記の状況によりメンバーの不安や不満が募ってしまいました。現地のボランティアスタッフの方々は、非常に接しやすく、メンバーの仲を深めるためのアクティビティーを多く企画してくれました。次第に、メンバー同士が一生懸命英語を用いて自分の言いたいことを言えるようになりました。現地での急な変更に対して、臨機応変に対応することができたのは、アメリカ留学があったからこそだと思います。いかに時間を有意義に使うかを常に考え、メンバーに提案し、積極的にコミュニケーションを図ることができました。実際に現地において力を入れて取り組んだ活動は、マングローブ植林です。カンポットではマングローブが多く育っており、このため漁業が盛んに行われています。現地の住民の方々へのインタビューの結果、漁業は同地域にとって、大きな収入源であり住民の生活の根幹を成していると知ることができました。私たちは、マングローブの栽培やマングローブを保護する活動を行いました。具体的には、肥沃な土で育っているマングローブの種を収穫し、支えを付けたマングローブを川へ植林しました。この約2週間のカンボジアにおけるボランティアを通して、ボランティアビジネスの課題点を学ぶ良い機会になったと思います。また、様々な国の人々の考えや価値観の違いを受け入れ、一つの目標に向かって協働することの難しさと喜びを改めて感じることが出来ました。今後、このボランティア経験を活かし、臨機応変に物事に取り組み、周りを巻き込んでいくことができるよう様々なことに挑戦します。

      

                                
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