Center for Research and Training on International Development

国際開発教育研究センター      

インターンシップ体験記


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堀口 友里 (GY8期生・教養学部3年)
実施国:ケニア
アフリカでのインターンを探しているうちに、ケニアの首都ナイロビで開発コンサルタントをしているアイ・シー・ネット株式会社(ICNet)のケニア現地法人にたどり着きました。ICNetは、ケニアに進出を考える日本企業に対して、市場調査、戦略策定、事業展開のサポート、提携先企業選定などの業務を行っている企業です。今回の私の業務は、主に市場調査と廃棄物調査でした。市場調査の目的は、今後加工食品を扱う日本企業がケニア市場に進出できるよう、ケニア市場で今扱われている加工食品の種類、値段、企業、製造国を調べることです。そこでスーパーマーケットを回り、商品をリスト化した他、店員、ナイロビに住む人々にもヒアリングを行いました。廃棄物調査では、まずデスクトップリサーチで、ナイロビに展開している中古車部品とスクラップ販売業者を調べた後、実際に電話をかけて具体的にどのような事業を行っているか調査しました。調査をしていく中で、ナイロビで広がる格差の他に、開発を進めていく際、インフォーマルセクターとどのように折り合いをつけるかの難しさを実感しました。ナイロビには、地方から多くの人々が仕事を求めてやってきます。そのせいで飽和状態になっており、多くの人が仕事を見つけられていません。生活に苦しみ、スラムで生活する人々が多くいます。生活の格差を実感しました。また、日本企業が進出することで職を失う人々がいます。職を失うのは大抵インフォーマルセクターの人々で、将来的にはその進出した分野が発展するとしても、それまでに職を失う多くの人々との関係を考えると、バランスをとるのはとても難しい課題であることがわかりました。このように様々な課題を抱えているケニアですが、私が想像していたよりもはるかに発展を遂げていました。格差はあるものの、中所得者層以上の人々の生活水準は高く、英語教育は充実しています。1ヶ月行っただけですべての現状を見ることができたとは思えませんが、様々な側面を見ることができ、とても貴重な体験になりました。







  
















渡辺 夏菜子(G8期生・教養学部3年生)

実施国:インド

9月2日から3週間、インド五大都市の一つチェンナイにある社会企業v-sheshにてインターンシップをさせていただいた。v-sheshは障害者の就労支援を行う企業であるが、ただ支援をするのではなく、ソーシャルビジネスという手段を通して利益を生みながら持続的な事業を行なっている。今回私は、ここで実際にトレーニングを受けて就職した障害者(以下、元トレーニング生)にアンケートとインタビューを行い、v-sheshにそのフィードバックを提出した。この目的は、ネットで調べられるv-shesh側からの情報だけでなく、元トレーニング生から見たv-sheshがどのような企業なのかを知り、v-sheshの仕組みやソーシャルビジネスを理解することにあった。また、このフィードバックによりv-sheshはトレーニングを見直す機会になり、さらにはトレーニング生の就職後の再トレーニングプログラムの導入を検討する機会にもなるのではないかと考えた。インターン生が一人だったこともあり、職員の方々が元トレーニング生にアンケート用紙を送ってくださったり、ビデオ通話をして手話を英語に翻訳してくださったり、彼らの手厚いサポートのおかげで実施できた。この経験を通して、働く上でのコミュニケーションの大切さの理解やソーシャルビジネスの理解、v-sheshの大切にしているinclusionという言葉の理解、アンケートやインタビュースキルの向上といった多くの学びがあり、非常に充実したインターンシップであった。また、職員の方々始めインドの人々はおおらかな方が多く、一人で緊張していたが、その優しさに救われた部分が大きい。インターンシップとして企業のことや働くということを学んだほか、インドの文化や人に触れ、自分の今まで持っていた価値観や考え方に新しい視野を加えられたと感じる。




中居 智子 (GY8期生・教養学部3年)
実施国:モンゴル
私は8月から1ヶ月間、Projects Abroadというエージェントが行うジャーナリズムのプログラムを利用し、モンゴルのウランバートルにあるDefacto Instituteという独立研究所でインターンシップを行いました。もともとジャーナリズムに関心があったこと、ロシアへの留学経験からソ連がモンゴルに与えた影響を実際に知りたかったこと、相撲などから親しみのある国である一方でその現状をあまり知らなかったことなどから、インターン先を決定しました。この独立研究所は、モンゴルが抱える政治・経済の問題の原因は公共政策にあるとし、モンゴルではあまり報じられていない政治上の問題を指摘し、民主主義、ガバナンス、自由市場経済の研究を行う、非営利・非政府の団体です。私はこの研究所が出しているDefacto Gazetteという新聞部で、日本語版の日本人の大学生からの視点からのコラム執筆や情報発信方法の改善、日本語版Twitterの開設・運営などを行いました。また、コラムの情報収集のためにモンゴルと日本に関わる様々な方に会って話しを聞いたり、多くの問題を抱えるゲル地区を見に行くなど、外で知見を深めモンゴルの現状を知ることにも力を入れました。最初はオフィスで与えられた仕事をこなすことも多かったのですが、自ら外に出て情報収集に努めるようになり、積極的に動く姿勢を身につけることができたと思います。ジャーナリズムの現場を経験できたことや、日本とは異なる職場のオープンな雰囲気、モンゴルの自然と文化の素晴らしさや人々の心の豊かさを知るなど、とても充実した1ヶ月間でした。インターンに行くか迷っていた時期もありましたが、先生方のご支援を始めたくさんのお力添えがあってこのインターンを実りあるものにすることができたと思います。本当にありがとうございました。


















高木 望愛(GY8期生・教養学部3年)

実施国:インド

私は約1か月間インドのシッキム州で活躍するECOSSでインターンシップを行った。シッキム州は山岳部に位置し自然が非常に美しいところだ。また文化的遺産が多く残るシッキムは観光地としてとてもにぎわっている。人々は農業を営みながら各々の伝統を大切にしている。とてもフレンドリーな方が多く、また私が現地の人と似ていたことから当初治安などに関して抱いていた不安はすぐに飛んで行った。また今回お世話になったECOSS はこのシッキム州で活躍する環境保護とエコツーリズムの推進に貢献している団体である。私はエコツーリズムの促進に貢献したく、特に富裕層を呼び込むことに貢献することにした。なぜならば、エコツーリズム下における観光業は単に大勢の観光客を呼び込むこと=マスツーリズムを目的としていない。過度な観光客はごみ問題につながり、美しい自然を破壊しかねないのだ。しかし、観光業としての収入は必要である。そのため、できるだけ少ない人数で多くのお金を落とす富裕層を呼び込むことが大切であると考えた。そのためにこのインターンシップで2つのことを行った。1つ目は5つの村を巡りホームステイを体験し、その評価と改善点をECOSSに報告することだ。現在観光客の約8~9割がインド国内からであるこの地において外国人からの意見を取り入れることはホームステイの質改善にあたって必要であると考えた。2つ目に、シッキムの魅力を知ってもらうための動画を作成した。豊かな自然や伝統文化をリアルな動画にすることでシッキムを多くの人に知ってもらいたいと考えた。1か月という短い期間で5つの村を回り調査しながら、現地の人々の生活に触れ合うことができ、非常に充実した1か月間を送ることができた。シッキムの魅力を多くの人に発信しつつ、ここで学んだことや感じたことを今後の人生に生かしていきたいと思う。













佐藤 菜々 (GY8期生・教養学部3年)
実施国:インド
私が今回のインターンシップで訪れたのは、インドの首都、デリーという街です。首都というと、東京のような高い建物が整然と立ち並んでいるのを想像するかもしれません、しかしデリーの風景は良い意味でそれを裏切ってくれました。インドの政治や文化や、商業のあらゆる分野の中心地であり、当然、常に多くの人々が街中を歩き回っていますが、東京で見るような高い建物はほとんど見かけず、そのかわり高い木々が道の脇に生い茂っていて、野生の動物を常に見かけます。また、デリーは大変広い街で、至る所で多くの歴史的建造物も保存されており、こんなにも自然と人と街と歴史とが、当たり前のように共存しているのを想像もしていませんでした。ただ、共存という言葉で片付けていいほど、綺麗なものばかりではありません。同じくらい、見過ごせない事も度々ありました。どの国にもいるにはいますが、信じられないほど多くの物乞いや家を持たない人が広場に集まって生活している姿、それから見えない部分にも、治安の悪さから遠くの学校や仕事に行くのを諦めなければいけない女性や子供達がいるのに気づきました。本来の私のインターンシップの目的は、JICAインド事務所の供与によって多方面で大成功を収めたデリーメトロの貢献について知ることでした。デリーメトロは、当初増え続ける道路混雑とそれに伴う環境問題を軽減する事を目的としていましたが、それ以上に、潜在的な人々の生活の困難さにも変化を与えたのです。デリーの街にはスラム地域や富裕地域が混在していますが、メトロによってどこの場所に住んでいても、距離を気にせず職業を選べるし、教育を受けることを諦めなくてもよくなったのです。一方で、マイナスの影響を被っている人々も実はいるのではないか、という予想もしていました。これまでデリーの交通を担ってきた、バスやオートリキシャの人々の存在です。しかし彼らにインタビューしていると次々と予想外の反応が返ってきました。メトロ、と一言言っただけで、まるで自分が作ったんだと言いたげなくらい誇らしげにメトロを自慢していたのです。これには驚きました。これほどまでにメトロの開発が人々にプラスのエネルギーを与えているとは思わなかったのです。私の想像では、開発というのは失礼ながら何となく先進国たちのエゴの象徴のようなイメージを持っていましたが、JICAインド事務所スタッフの働きや、協力しているコンサルの方々、またデリーメトロのスタッフ、メトロ利用者の表情を近くで見て、自身の考え方の愚かさにも気付かされたような気がしました。こういった期待以上の気づきを得られたのも、自身を変えるきっかけになったのも、JICAインド事務所の方々が忙しい中で面倒を見てくださったり、GYの先生方や、先輩方のアドバイスなど、多くの方の支えがありました。今回のインターンシップでの経験や衝撃を長く忘れずに、これから社会に貢献していく立場になってからのインセンティブとして持ち続けたいと思います。







  









江連 佑華(GY8期生・教養学部3年)

実施国:フィリピン
私は約4週間、フィリピン・ネグロス島のDarwin English Tutorial international (DETi)でインターンシップをさせていただきました。DETiは日本人の方が運営している語学学校で、主に大学生を含む個人留学、親子留学を受け入れています。海や山に囲まれた最高の環境で、実践的な英語教育を行っていることが大きな特徴です。私はインターン生として、主に生徒の方が実践的に英語を学べる場=プロジェクトの提案や実施、既存プロジェクトの改善、広報、親子留学の補助、DETiのシステムの改善の5つの業務にあたりました。中でも、新しいプロジェクトの実施を一番の目標としていた私にとって、「Kids’ Activity」の実施は、最も印象に残っています。「Kids’ Activity」は、親子留学に参加していた5歳の女の子を対象としたプロジェクトで、現地のフィリピン人の子供たちとの交流を楽しんでもらうこと、学んだ英語を実践してもらうことを目的としました。はじめはアイスブレイキングとして用意したゲームでも、子供たちはなかなか打ち解けることができず、不安でいっぱいでした。しかし、かくれんぼを通じて子供たちは徐々に仲良くなることができ、最終的に女の子はフィリピン人の女の子と鬼になり、一緒に英語で1から30まで数え、「Where is 〇〇〜⁇」と言いながら、走り回るほどになりました。子供たちが国籍に関係なく、一緒に英語を話しながら楽しそうに遊ぶ姿に嬉しくなりました。4週間という短い期間ではありましたが、多くの出会いや経験、学びであふれた充実したインターンシップになりました。特に講師の方々の、実践的な学びを提供するために、生徒1人1人に向き合い、一切妥協せずにこだわりをもって業務にあたる姿勢には感銘を受け、ぜひ自分も見習いたいと感じました。また、調査・インタビューの仕方やタイム・タスクマネジメント、相手に自分の考えをわかりやすく伝える力、お客様のニーズをくみ取りプロジェクトに反映する力といった、将来どの仕事に就いても必要とされるビジネススキルを学ぶことができたことも、私にとって大きな財産になったと思います。このインターンシップを出発点ととらえ、希望する将来を実現できるよう、インターンシップでの学びや反省をこれからの生活に活かしていきたいです。最後に、インターンシップを行ううえで様々なサポートをしてくださったGYプログラムの先生方をはじめとする関係者の皆様、本当にありがとうございました。





鏑木 瑞月 (GY8期生・教養学部3年)
実施国:ケニア
アフリカでのインターンを探しているうちに、ケニアの首都ナイロビで開発コンサルタントをしているアイ・シー・ネット株式会社(ICNet)のケニア現地法人にたどり着きました。ICNetは、ケニアに進出を考える日本企業に対して、市場調査、戦略策定、事業展開のサポート、提携先企業選定などの業務を行っている企業です。今回の私の業務は、主に市場調査と廃棄物調査でした。市場調査の目的は、今後加工食品を扱う日本企業がケニア市場に進出できるよう、ケニア市場で今扱われている加工食品の種類、値段、企業、製造国を調べることです。そこでスーパーマーケットを回り、商品をリスト化した他、店員、ナイロビに住む人々にもヒアリングを行いました。廃棄物調査では、まずデスクトップリサーチで、ナイロビに展開している中古車部品とスクラップ販売業者を調べた後、実際に電話をかけて具体的にどのような事業を行っているか調査しました。調査をしていく中で、ナイロビで広がる格差の他に、開発を進めていく際、インフォーマルセクターとどのように折り合いをつけるかの難しさを実感しました。ナイロビには、地方から多くの人々が仕事を求めてやってきます。そのせいで飽和状態になっており、多くの人が仕事を見つけられていません。生活に苦しみ、スラムで生活する人々が多くいます。生活の格差を実感しました。また、日本企業が進出することで職を失う人々がいます。職を失うのは大抵インフォーマルセクターの人々で、将来的にはその進出した分野が発展するとしても、それまでに職を失う多くの人々との関係を考えると、バランスをとるのはとても難しい課題であることがわかりました。このように様々な課題を抱えているケニアですが、私が想像していたよりもはるかに発展を遂げていました。格差はあるものの、中所得者層以上の人々の生活水準は高く、英語教育は充実しています。1ヶ月行っただけですべての現状を見ることができたとは思えませんが、様々な側面を見ることができ、とても貴重な体験になりました。







  









末廣 珠季(G8期生・経済学部3年生)

実施国:インドネシア

この夏、私はインドネシアのバリ島、デンパサールにインターンシップに行ってきました。仕事内容はSikiBaliという機関で主に現地の日本語教師アシスタントでした。現地では派遣という形でSikiBaliを拠点とし、いくつかの公立中学校・高校へ簡単な日本語・文化を教えるインドネシアの先生方をサポートしていました。
インドネシアには、「ゴムの時間」という言葉があり、時間は伸縮可能なものです。派遣先の学校でも授業が時間通りに終わらなかったり、早まったりということがありました。一方で私は「時は金なり」と言う言葉をもつ日本から来ましたので、何度かそれにフラストレーションを感じたりしていました。しかし、そんなことを上回る学生さんたち、先生方の日本語に対する熱意は素晴らしいものがありました。バリは暑い国ですが、クーラーもつけずに授業をする姿はかつての昔の日本のようで、このような勤勉さにインドネシアの経済成長の鍵があるのだと感じました。私はというと、日本文化で着付けをし、浴衣を生徒さんに着ていただくという授業で要領を得ず、まごまごとしていたりと役立たずだった場面も多々ありました。せめて着物はちゃんと着れる&着させられるレベルには到達することが今のところの目下の目標です。今後も日本語を熱心に勉強し、日本を愛してくださる方々にたくさん会い、自分自身の見聞を広めて行きたいと思いました。そして、そんな方たちを支えていくことに様々な形で将来的に従事しようと考えております。未熟な私を暖かく受け入れてくださった機関SikiBaliの皆様、現地の学生・先生方に改めて感謝したいです。





                                
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